傍聴席: あなたたちも聞きなさいよ!
傍聴席: 生活のためですよ、わたしたちの。なぜ、それを聞いてくれんのですか。私らは、遊びでしてるんじゃないんですよ。
傍聴席: 祝島は、くじけやせんぞー!
傍聴席: まともにやれや!
傍聴席: 漁師がお願いしてるんじゃ。
(議場:つづいて議員らもひとりを除いて退席)
傍聴席: あの嘘つき(知事)を、どうにかしてくださいよ!
傍聴席: 私は祝島の漁師です。生活のために、30年間、苦労して来ているんですよ。それをね、知事は、埋め立てはしませんと、選挙のとき、言うたでしょう!
傍聴席: そうだ!
傍聴席: そうだ!(傍聴席で拍手がわく)
傍聴席: 知事さんに聞いてもらいたいんです、わたしらは今日。遊びじゃぁないんですよ。
傍聴席: 30年も、どんだけ苦労してきたか。
傍聴席: 子どもと孫のいのちが、かかっとるんじゃ!
傍聴席: 知事は、埋め立ては認めない、て、言うたでしょうが!
傍聴席: 知事は、会う約束をすればいいんです、(私たちが)申し入れをしたときに。1回も(私たちと)会わないじゃないですか。
傍聴席: 遊ぶ間はあっても、会わんじゃぁないか。
傍聴席に現れた職員: これ以上、声を出されたら、議事が進みませんので。
傍聴席に現れた職員: 此処は傍聴席のルールなので。
傍聴席: いままでの不作為の結果ですよ、これが。
傍聴席: いまから知事が話を聞けばいいんですよ。
傍聴席:それじゃ知事室に行こう、これから。
傍聴席: そうだ。
傍聴席: 知事はぜったい(私らに)会わんじゃないかね。
傍聴席: いままで何回、延ばしたか!
傍聴席: いままで勝手に延ばしてるじゃないですか、ほんまに!
傍聴席に現れた職員: ……したら、ただちに退場していただいて。
傍聴席: 退場はいつでもします……
傍聴席: 頑張らんにゃね。いままで30年間、頑張ってきたんじゃから。情けないわね。
傍聴席: 私ら、会ってほしくても、今まで何回いっても(知事は)会ってくれないんですよ?
傍聴席に現れた職員: ここで言われても、議会をとめることになるんで……
傍聴席: いままで何回、県庁に来ましたか、私たち。でも、1回もあってくれんのですよ。
傍聴席: 今日初めてじゃあ、ない!
傍聴席: ほんま、会わして、1回。
傍聴席: 招かざる客、って言われたんですよ? 「(ここは)そういう場所じゃない」って(あなたは)言うても、(私らは)会いに行ったんですよ、そしたら「招かざる客」って言われたんです祝島は。
傍聴席に現れた職員: (ここは)議会ですので。
傍聴席: そいだけのこと、やったんじゃ、知事は。
傍聴席: 公約を守る、というのを、言ってください。
傍聴席: 嘘つき知事じゃ。
傍聴席: 子どもの教育上も悪かろう、嘘を言うのは。
傍聴席に現れた職員: 黙ってください。
傍聴席: そう言われて黙るわけ、ないじゃない。
傍聴席: いいや、知事を出せ。他のはいらんけぇ、知事を出せ。
傍聴席: マスコミの方も、嘘を言うてるから、腹を据えて聞かんにゃあ、今日は。埋立はしない、言うてたのを変えたでしょう、知事は。それに腹を立てて来たの、今日は。
傍聴席: どういう対応をしてくれるか、知事が。
傍聴席: 知事さん! 聞いているんなら前へ出てください! 住民の言うことを聞いてください! 私たちは祝島で漁師をしているんです。これからも一生懸命、反対運動します。困るんです、上関町に原発がたったら。生活ができなくなるんです!
傍聴席: この前(知事に)会いにきたら、招かざる客、って言われましたよ? 祝島は「招かざる客」ですか。
傍聴席に現れた職員: 何人かを出してもらって……
傍聴席: 出すんじゃったら、みんなを出しンさい。みんな同じ意見じゃけぇ。
傍聴席: 知事が嘘を言わんじゃったら、出ます。
傍聴席に現れた職員: 他にも何人かいます?
傍聴席に現れた職員: 女性の声もたくさんありましたし、男性の声も。他にも何人か。
傍聴席に現れた職員: じゃあ(知事たちが議場に)出てきますから、黙ってて聞いててもらわんと。
傍聴席: じゃあ黙ってますから、そのあと知事を出しんさい。
傍聴席: なんで(私らが)会いに行って、会わんの? 知事は。
傍聴席: 30年間も。あんまり(原発計画に)ハンタイの県民を馬鹿にしすぎとる。そうでしょう。
傍聴席: そうです。
傍聴席に現れた職員: ここは主張する場じゃないんで。
傍聴席: いいや。
傍聴席に現れた職員: ここは議員が答弁をする場なんで。
傍聴席: 会いに行ったら、招かざる客と言われるんですよ。
傍聴席: 僕らは、山本繁太郎知事に申し入れに行っても、他の人が出てくるんですよ。一回も(知事が)出てきたことないですよ。
傍聴席: どうやって思いを伝えるんですか?
(午前11時7分、ジリジリジリジリと再開のベル)