歴史的な街に銃痕が残る
サラエボ地域は、ローマ帝国に征服されて以来、ゴート族、スラブ人などが居住していたが、サラエボの街が本格的に発展するのは1429年にオスマン帝国の支配下に入ってから。イーサ=ベグ・イサコヴィッチ知事の統治下で、1461年以降、現旧市街の基礎が築かれた。 近代において、オスマン帝国はロシア、オーストリア勢力に徐々に押されていき、1878年のベルリン条約でボスニア・ヘルツェゴヴィナの統治権はオーストリア=ハンガリー帝国に移った(1908年に完全併合)。このような歴史的経緯から、サラエボ地域は異なる民族、宗教が共存する多文化的環境が存在していた。