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大竹財団ってどんな財団?
突飛な論より事実の調査
財団活動に哲学を求めて
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突飛な論より事実の調査

目的は「人口問題及び平和問題の調査研究」である。これは仙松さん独特の「平和論」に根ざしていた。慶明さんにいわせれば「あまりにも突飛すぎて、常識的には荒唐無稽の論」なのだが……。
その平和論の骨子はこうだ。
— 戦争の主たる要因は資源の争奪であるから、恒久平和のためには、資源とバランスのとれた人口計画をすすめるべきである。また、各国から兵を出して「世界混成軍」をつくろう。その兵が“人質”の役目を果たして、どの国も戦争を仕掛けられなくなる —。
昨年、設立者の仙松さんは亡くなり、慶明さんが理事長になったのだが、設立時から常務理事として財団と市民運動グループをつないできたのは慶明さんであった。
「父の平和論にはまるで興味はなかったけど、結局、似たもの親子というか……」
心やすけく 生きなん われら - 父の心は引き継いだ。ただし、「突飛な論より事実の調査を」。これが慶明さんの方針だ。そのために市民運動と結びついた。きっかけとなったのは野村かつ子さん(海外市民活動情報センター)との出会いだったという。
アメリカの市民運動の活動ぶりを野村さんから聞いて、大きなヒントになった。資源問題にしても、平和問題にしても、まず第一になすべきことは事実の調査ではないか。
「抽象より具体を重視する野村さんの考え方に共鳴しました」
こうして、慶明さんの市民運動グループとのつきあいが始まったのだが、この行動は当初、仙松さんをだいぶあわてさせたようだ。
しかし、慶明さんは意に介さず、ゴーイング・マイ・ウェー。こうすることが、父の理念に実践で応えることだし、明治のロマンに昭和の行動を持ち込むことになるという思いがあったのだろう。
「私は自分で運動をつくりたいわけではないから、市民運動のだれとでもフランクにつきあえる。そこが向こう側からみえても“安心”なんじゃないですか」
援助するといっても、もちろん一方的な寄付ではない。ギブ・アンド・テークだという。
たとえば、大竹財団は機関誌『地球号の危機ニュースレター』(月刊)を出しているが、その編集を市民エネルギー研究所にしてもらい、財団は編集費、原稿料を受け持つというように、である。
野村さんの海外市民活動情報センター編集、大竹財団発行の『海外の市民活動』も同じ方式だ。
この雑誌を通じて、大竹財団にはネーダーズ・レーダー(ネーダー突撃隊)、フレンズ・オブ・ジ・アース(地球の友)などから情報が集まるようになった。
ギブ・アンド・テークで、大竹財団は外国の市民運動の情報センターとしての機能を果たし、“ユニークな財団”という評価も得たというわけだ。
もっとも、慶明さん自身は、「楽しいからやっているだけですよ」としかいわない。
そして、講演会の日ともなれば、自ら会場の机や椅子の準備にせっせと体を動かす。
「その様子をみると、財団の活動が大竹さんの生きがいになっているんだなということがよくわかります」
というのは海外市民活動情報センターの片岡勝さんだ。